地下鉄や電車でトンネル内を通過するときなどに、スマホの電波が途切れてしまった経験がある方もいらっしゃるでしょう。
その経験のためポケットWi-Fiも同様に電波が悪くつながりづらいのではないかと懸念されているのでしょう。
では、実際に地下鉄やトンネル内でポケットWi-Fiは使えるのかどうか、といった点に今回は焦点を当ててご説明していきたいと思います。
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無料WiFiを地下鉄やトンネルで利用できるのか
多くの人がスマートフォンやパソコンといったインターネットに接続して使用する通信機器を持ち歩く現代社会の中で、これらの通信機器と同じように情報されるのが、いつでもどこでもインターネット環境を提供してくれるポケットWi-Fiです。
ポケットWi-Fiを契約していれば通信契約の無いスマートフォンやパソコンもインターネットに接続することが可能になりますし、スマートフォンのような月々の通信量に20GBまでやご家族で100GBまでといった制限がある通信契約をしている方の通信量の節約や拡充のためにも利用されています。
ポケットWi-Fiを現時点で利用していない方の中には、様々な理由で検討段階であったり、もしくはポケットWi-Fiの利用を全く検討していないかたもいらっしゃるでしょう。
例えば、最近はどこに行っても大体無料Wi-Fiがあるからそれをつかえばいいんじゃないのと考える方もいらっしゃるでしょう。
確かに無料でWi-Fiを使えることに越したことはありませんが、無料Wi-Fiには大きく二つのデメリットがあります。
一つはセキュリティの問題
町中の喫茶店やショッピングモールといった一見何の問題もない平和に見える場所で無料Wi-Fiを利用していた人が、悪意を持った第三者からスマートフォンにウイルスを入れられてしまった、その結果個人情報の流出や、クレジットカード番号の流出等の事件が発生したといった例もあります。
これはポケットWi-Fiを利用することで第三者による攻撃を受ける確率を大きく減らすことが可能になります。
自身が契約したポケットWi-Fiを利用するということは基本的には自身しかSSID(ポケットWi-Fiそれぞれの名前のようなもの)とパスワードを知らないため、第三者に利用される可能性は低く、フリーWi-Fiと比較するとセキュリティの面で非常に優れているといえるでしょう。
さらにMACアドレス(通信機器固有の識別番号のようなもの 同じ機種のスマートフォンでもMAC)の登録を行い、自身のスマホやパソコンしかポケットWi-Fiに接続できないようにしたり、他人がWi-Fiを検索した際に表示されなくなる設定もあるので、これらの手法を併せることによって更にセキュリティを高めることも可能になります。
使用している人が多すぎると通信速度の低下等の通信環境の悪化が起きる
先述したセキュリティ面での問題がありながらも、多くの人が料金がかからないというメリットのため無料Wi-Fiを利用しています。
そして多くの人が同じWi-Fiを利用した場合には通信速度の低下に代表される通信環境の悪化が発生します。
皆様の中にはコンサート会場でスマホを使用した際に電波が悪いと感じられた方や、ディズニーランドのような人が局地的に集まるような場所のアトラクションの待ち時間等にも同様に電波が悪いと感じられた方はいらっしゃるのではないでしょうか。
これらの場合は同じ電波を利用している方が局地的に集まりすぎたことが原因で起こる通信障害の一例といえるでしょう。
ポケットWi-Fiを利用している場合は基本的に自身しかそのWi-Fiを利用していないでしょうし、ポケットWi-Fiの同時可能接続数(機種により異なり10台~30台程度)を超える数の通信機器を接続する機会もそうそうないかと思いますので、これらのことが原因で起こる通信環境の悪化はポケットWi-Fiを利用しているうえでは発生しづらいといえるでしょう。
また、別の意見ではポケットWi-Fiは地下鉄やトンネル内では使用することができないから使わないという方もいらっしゃるでしょう。
ポケットWi-Fiの電波は地下鉄、トンネルで届いているのか
ポケットWi-Fiはどのキャリアの電波を使用しているかで、対応エリアの範囲が変わります。
基本的にはどのキャリアも都心部のような人が集まるエリアは対応エリア内になっていて、山間部のような人口密度が低く、利用者が少ないようなエリアだと対応エリア外になっていることが多いです。
その点、今回の焦点である地下鉄については都心部のような人口密度が高い地域にあることが多いので、各キャリアの対応エリアマップ等をご確認いただければエリア内に入っていることがほとんどでしょう。
また、利用客の多い路線の場合には駅ホーム等の至近距離にアンテナを設置し通信環境を保つようにしており、この整備については利用客の多い路線から順に行われているのが現状です。
ここまでのお話ですと主要路線であればほぼ間違いなくポケットWi-Fiが利用できるようですが、100%大丈夫とは言い切れないでしょう。
というのも地下鉄は構造上周囲の壁や基礎に当たる部分は非常に強固な構造になっているため、その構造が電波を妨げないとは言い切れないからです。
また、トンネルについていえば、地下鉄のトンネル等であれば先ほどのご説明の通り、主要路線であればある程度の通信環境が保証されているといえるでしょう。
しかし、山間部のトンネルのような人口密度の低い場所の場合には、対応エリア外であることもあるため電波環境には期待できないといえるでしょう。
その他ポケットWi-Fiの電波が悪くなる可能性がある場所
先ほど地下鉄やトンネル内ではポケットWi-Fiのエリア内だとしても、必ずしも良好な通信環境が提供されるわけではないということをご説明いたしました。
ただポケットWi-Fiの電波が悪くなる環境は地下鉄やトンネル内だけではないので、一般的に通信環境が悪くなりがちな環境についてお伝えしていきます。
建物、立地による通信環境の悪化
建物の原因によって通信環境が悪化する代表的なものとしては、10階以上の高層階での使用です。
ポケットWi-Fiは基本的に10階以上の高層階での使用を前提としていないため、10階以上の高層階での使用は通信環境が悪くなる傾向があります。
しかし、高層階だと必ず使えないかというとそういうわけでもなく、各通信キャリアの口コミを確認してみると、10階以上の高層階でも問題なく使えるといった口コミや、スカイツリーの展望台の位置でも使用できたといった口コミもあるため、一概に高層階だとポケットWi-Fiは使用できないとは言えません。
また、同様に10階以上の高層階で使用した場合に、通信速度が遅くなったといった口コミや、通信不良が起きたといった、通信環境の悪化に関する口コミも存在するため、懸念点として覚えておく必要はありそうです。
2点目は高層階でなくとも、オフィスビルが多数建築されているオフィス街での使用も通信環境が悪くなる要因の一つと言われています。
これは複数の要因がかかわってきて発生しているものと考えられますが、まず、オフィスビルが立ち並ぶような場所ですと、オフィスビルそのものや、オフィスビル内に設置してある様々な設備機器(通信機器等を含む)が電波の妨げになっていることが要因になっていると思われます。
その他の要因としては周辺に同じポケットWi-Fiの電波を利用している方が多くいる可能性です。ポケットWi-Fiの電波に限らずですが、同じ電波を利用している方が局地的に一か所に集まった場合には、通信環境の悪化が起こりやすいということは先述した通りです。
このような条件下では、一般的に通信機器に通信障害が起こりやすいといわれているので、ポケットWi-Fiの電波も同様にこれらの要因の影響を受ける可能性は十分にあるといえるでしょう。
室内の環境による通信環境の悪化
室内の環境によってもポケットWi-Fiの通信環境が悪化する可能性は十分にあります。
例えば部屋の隅に設置するのもあまりお勧めはできません。
ポケットWi-FiはポケットWi-Fiを中心に電波を飛ばしているため、部屋の隅に置くと効率的に電波を飛ばすことができません。
理想としてはなるべく部屋の中心に近いところの、できれば高い位置に設置するのが、電波を効率的に飛ばすためには好ましいと言えます。
その他には電波を発する機器の近くにポケットWi-Fiを設置しないことも重要です。
電波を発する機器として代表的なものでいえば、電子レンジやIHクッキングヒーターといったものです。
電子レンジやIHクッキングヒーターといった機器は、使用の際に周囲に電波を発生させます。この電波がポケットWi-Fiの発する電波に干渉することによって、スマートフォンやパソコン等の通信機器との接続不良を起こしたり、通信速度の低下といった一時的な通信不良を起こす可能性があります。
なので、これらの電波を発する機器からはできるだけ離れた場所にポケットWi-Fiを設置するのが好ましいといえるでしょう。その他ポケットWi-Fiに熱がこもるような配置も避けた方が良いでしょう。
一般的に電子機器は熱を持つと処理速度等のパフォーマンスに悪影響が出ます。
わかりやすいものでいえば日当たりのいい直射日光の当たるような場所に置く、または、真夏の車内での使用が挙げられるでしょう。
なかにはほこりなどがポケットWi-Fiつくのを嫌がり、悪気はないのですがほこり除けの意味で布をかぶせる方もいらっしゃるかと思います。
これは布がポケットWi-Fiから発せられる熱を逃がさないようにするため、ポケットWi-Fiの温度が上がり結果としてパフォーマンスの低下につながりますのでやめた方がいいといえるでしょう。
また、ポケットWi-Fiに熱がこもるような使用方法は、通信環境の悪化だけではなく、バッテリーの劣化やバッテリーの爆発等の危険性もあります。ポケットWi-Fiに使用されているバッテリーは多くの場合リチウムイオン電池と呼ばれるものです。
これはスマートフォンにも広く使われているものですが、劣化が進むことによりバッテリー内にリチウムイオン電池から発生したガスが溜まり、バッテリーが膨張していきます。
このバッテリーの膨張を放置し使い続けると、膨張したバッテリーによる圧で液晶や内部基盤の破損、または、バッテリーからの液漏れ、最悪の場合爆発につながるというわけです。
先ほどお伝えしたポケットWi-Fiに熱がこもるような使用方法というのは、バッテリーの劣化を進めてしまう要因の一つです。バッテリーの劣化には何のメリットもないのでポケットWi-Fiに熱がこもるような使用方法は避けた方がいいといえるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか、地下鉄やトンネル内では現在進行形で通信環境の改善を図るため各キャリアが整備を進めています。
しかしポケットWi-Fiが電波を利用する通信方法である以上、建物や建造物に影響を受けるため100%良好な通信環境というのは難しいかもしれません。
ただ、100%良好な通信環境でなくともポケットWi-Fiには無料Wi-Fiにはないセキュリティ面でのメリットや、通信が混雑したことが原因で起こる通信不良といったデメリットを避けることができます。これらの要素だけでも十分にポケットWi-Fiを利用する価値はあるといえるのではないでしょうか。
また、通信環境を重視するのであれば今回お伝えしたような通信環境が悪くなるような条件をなるべく避けて利用するのが賢いポケットWi-Fiの利用方法といえるかもしれません。